感動をつくる人たち|第2話 演出家には、孤独な時間がある
- 4月14日
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華やかな瞬間の前に、 誰にも見えない時間があります。
静かで、長くて、少し苦しい時間です。
クライアントから届く、大きなテーマ。
式典にしたいのか。
祝賀会にしたいのか。
夢のある世界にしたいのか。
格式を感じる空間にしたいのか。
参加型の盛り上がる空間にしたいのか。
そこから、すべてが始まります。
これはレビューショーなのか。
ストーリー性のあるものなのか。
華やかさで魅せるのか。
物語で心を動かすのか。
会場の広さ。 客席との距離。
予算。時間。出演者の人数。
生演奏なのか録音音源にするのか。 などなど・・・
たくさんの条件の中で、 まずは まだ見えない一本の木の種を探していくのです。
それが小さな集いであっても、 何千人もの大きな催しであっても、 この最初の作業に違いはありません。 規模ではなく、 そこに込める想いが、幹の太さを決めるのだと思います。
どんな幹を立てるのか。
太く力強い幹か。
しなやかで上品な幹か。
夢のようにきらめく幹か。
人と人をつなぐ、あたたかな幹か。
幹が決まれば、枝が伸びます。 枝が決まれば、花が咲きます。
けれど、その幹を決めるまでが一番苦しい。
誰も答えを持っていない。 正解もまだない。 拍手もない。
あるのは、 「もっと良くできるはずだ」という想いだけ。
創る仕事は、華やかに見えるかもしれません。
でも本当は、 ひとり悩み、 ひとり信じ、 ひとり決める時間から始まります。
その孤独な時間の中で生まれた小さな種は、 制作チームの仲間たちとの会話の中で、 少しずつ形を持ち始めます。
第3話では、仲間たちとのキャッチボール(仮題)を綴りたいと思っています。 記:中間裕子(Y.Ai.Nakama)




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