感動をつくる人たち|第14話 振付は、出演者を輝かせるためにある

振付師というと、 ダンスを作る人、ステップを考える人。
そんなイメージを持たれる方も多いかもしれません。
もちろん、それが最大の使命です。
けれど、現場で求められる役割は、実はそれだけではありません。
楽曲を魅力的に見せる振り付け。
物語の登場人物に命を吹き込む振り付け。
イベントやショーの中で、会場全体の空気を動かす振り付け。
振付師という仕事も、現場によって求められる力は、大きく変わります。
私たちA.M.Jチームの現場では、企画段階から振付師が関わることも少なくありません。
テーマは何か。
どんな音楽で魅せるのか。
どんな客層なのか。
出演者の人数はどうするか。
衣装のデザインをどうするか。
髪型はどうするか。
小道具はどうするか。
どんな感動を届けたいのか。
そんな制作の入口から参加し、まだ形のない作品を、少しずつ見えるものへと変えていきます。
そして振付師の大切な仕事のひとつが、演出家の頭の中にある構想を、具現化することです。
まだ誰にも見えていない景色。言葉になりきっていないイメージ。
その想いを、動きとして最初に形にしていく。
そして、演出家の求める作品になるよう、最後の最後まで諦めず、共に調整を重ねてくれる。
演出家と振付師は、一つの作品をつくる最高の相棒なのだと思います。
また、振り付けは動きだけで完成するものでもありません。
たとえば、このサックスのフレーズを、もう少し華やかに。
トランペットの入り方を、ここで強く。
ドラムのアクセントを、この動きに合わせてほしい。
そんな細かな部分まで、何度も磨き上げていきます。
リハーサルを見ながら、音楽アレンジャーと何度もキャッチボールを重ね、音と動きの呼吸を合わせていく。
その積み重ねによって、舞台の一瞬一瞬が、より鮮やかに輝き始めます。
出演者の魅力が伝わるように。音楽の力が最大限に届くように。会場全体が心を動かされるように。
振り付けは、出演者の魅力を引き出し、輝かせるために欠かせない役割です。
私は、いつもそう思いながら、今日も振付師に感動をつくってもらっています。
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中間裕子(Y.Ai.Nakama)





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