感動をつくる人たち|第4話 本番5分前、それぞれの時間が動き出す
- 4月17日
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更新日:4月27日

華やかな舞台やイベント。その幕が上がる、ほんの5分前。
会場には、お客様の期待が少しずつ満ちていきます。
ざわめき、笑顔、開演を待つ空気。
まだ幕は開いていないのに、もう物語は始まっているようです。
そして舞台裏では、それぞれの時間が静かに動き出します。
出演者は、衣装を整え、呼吸を整え、気持ちを舞台へ向ける。
音響スタッフは、最初の一音に神経を集中させる。
照明スタッフは、最初の一筋の光に想いを込める。
舞台監督は、全体の流れを見つめながら、開演の瞬間を待つ。
誰か一人が目立つ時間ではありません。
それぞれが、自分の持ち場で、自分の役割に責任を持ち、最高の一瞬のために集中している時間です。
私自身はというと、客席の空気を感じながら座っていることもあれば、音響や照明の卓の近くで全体を見守っていることもあります。
ここまで来たら、演出家としてできる準備は、もう終わっています。
昔、まだ駆け出しの頃、思ったことがあります。
自分がステージに立つ時より、客席で本番を見守る方が、ずっと緊張する。
それほど、本番には、たくさんの人の想いが詰まっています。
最後のリハーサルが終わると、出演者たちに声をかけます。
「あとは任せたので、魂入れてよろしくネ!」
そこから先は、仲間たちの時間です。
出演者、スタッフ、音楽、照明、そして会場のお客様。すべてが重なり合って、舞台は生き始めます。
本番5分前。それは、ただ開演を待つ時間ではなく、感動をつくる人たちが、それぞれの場所で覚悟を決める時間なのかもしれません。
中間裕子(Y.Ai.Nakama)




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