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感動をつくる人の原点|Season2 第25話 【最終回】私の原点、そして、OHANA

9月13日
読了時間: 3分

Season2では、この物語を書きながら、何度も自分のアルバムを開いてきました。


そして最終回に、もう一つだけ、私の演出の原点が詰まったショーのお話をしたいと思います。


あるレストランで、長い年月にわたって上演していた、ポリネシアンスタイルのディナーショーです。


このショーで、私がダンサーによく伝えていた言葉があります。


「自分の魅力を出しなさい。」


もちろん、振付はあります。

フォーメーションもあります。

みんなで揃えるところは、きちんと揃える。


でも、それだけでは、その人が踊る意味がなくなってしまいます。


特に、ロマンチックな曲を一人で踊るフラ・アウアナでは、一人ひとりが持っている個性を大切にしていました。


同じ基本となる振付を踊っていても、踊る人によって、そこに見える景色は違います。


それぞれのダンサーが、これまで学び、身につけてきたもの。


そして、その人自身が持っている個性を大切にしながら、どう踊るかはダンサーに任せていました。


一方、タヒチアンダンスでは、また違った形で個性が表れます。


ショーの中には、ダンサー同士が競い合うように踊るシーンもありました。


相手の踊りを感じる。

その日のエネルギーを感じる。


「今日は、どう来る?」

「だったら、私はこう踊る。」


舞台の上で、互いのエネルギーを受け取りながら踊る。


だから、同じショーでも毎回まったく同じにはなりません。


私は、それでいいと思っていました。


一人ひとりが自分の魅力を持って舞台に立つ。


その魅力が誰かを刺激し、また誰かの魅力を引き出していく。

違うからこそ、一緒に創れる。

そんな関係が生まれた時、ステージは生きたものになっていくのだと思います。


このショーは、結果として18年間にわたるロングラン公演となりました。


何度も何度も、足を運んでくださるお客様もいらっしゃいました。

長い年月の中で出演者は変わっても、一人ひとりが、その日のステージを生きていた。


その積み重ねが、18年という時間につながったのかもしれません。


振り返ってみると、このショーをつくっていたのは、演出家一人ではありません。


ミュージシャンがいて。

シンガーがいて。

ダンサーがいて。

スタッフがいて。

そして、一緒に楽しんでくださるお客様がいる。


そのすべてが揃って初めて、あの世界は生まれていました。


Season2では、私が演出家になるまでの道のりから始まり、さまざまな経験や、たくさんの人との出会いについて書いてきました。

こうしてアルバムをめくってみると、今の自分が、たくさんの出会いや経験の積み重ねの上にいることを感じます。


教えてくださった人がいる。

背中を押してくださった人がいる。

一緒に悩んだ人がいる。

一緒に笑った人がいる。


そして、

一緒に作品を創ってきた、たくさんの仲間がいる。

私の原点には、いつも「人」がいました。


感動は、一人では生まれません。


だから私は、

今でも仲間を、

OHANA

と呼びたいのです。


家族のように同じ時間を過ごし、

それぞれ違うものを持ちながら、

一つのものを一緒に創っていく仲間たち。


そんなOHANAと出会えたことも、

私にとって、大切な原点の一つなのだと思います。


そして、これからも。

誰かの心が動く瞬間を、つくり続けていきたいと思っています。




Season2「感動をつくる人の原点」

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。 中間裕子(Yuko.Ai.Nakama)

 
 
 

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